戸外(本堂前)の祖師像
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本堂の前、向かって右側に、石造の祖師像が、安置されています。このお像は、以前は本堂の正面近くにあったのを、平成四年に台座を新しくし、二メートルほど北側にお遷ししたものです。
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お像の背面には「宗祖六百遠報回/壽量品壱萬巻/十五世 日良」の文字が刻まれており、宗祖の六百遠忌(明治十四年)の報恩事業として建立されたことが分かります。
「壽量品壱萬巻」とあるの
は、寿量品一万巻の書写行をし、納経したということでしょうか。とすれば、一大事業だったことだろうと偲ばれます。
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台座の裏には、由来書きがあり、
「明治二十七年、当寺が関宿から移転した時、事情によりこの祖師像を残してきたところ、隣接地にあった実相寺の住職の夢枕に毎夜このお祖師様が現れ、実台寺に連れて行って欲しいと訴えたので、少し遅れて当地にお遷ししたと言い伝えられている。云々」とあります。
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また、祖師像の形としては、両手に経巻を広げ持つ「読経形」と、右手に中啓(または、払子)、左手に経巻を持った「説法形」などが普通ですが、当山のお像は「合掌形」となっています。
(ちなみに、当山の本堂内の 祖師像は、「説法形」です。) |