差 定
始 道場偈(*) 我此道場如帝珠 十方三宝影現中 我身影現三宝前 頭面攝足帰命礼
次 勧 請(*) 謹んで勧請し奉る。南無・・・来到道場知見照覧。
次 開経偈 無上甚深(*)微妙法 百千万劫難遭遇 ・・・
次 読 経 (当分の間、方便品と壽量品−自我偈を読誦します。)
妙法蓮華経方便品第二(*) 爾時世尊。従三昧・・・
妙法蓮華経如来壽量品第十六(*) 自我得仏来。・・
次 祖 訓 日蓮聖人御妙判は、○○○○に示して曰く、(*)
次 唱題・焼香
次 宝塔偈(閉経偈) 此経難持(*) 若暫持者 我即歓喜・・
次 回 向(*) 上来謹み敬って、読誦し奉る大乗妙法蓮華経唱え奉る御 題目等鳩る処の
功徳を以っては、○○位に回向す。仰ぎ願わくは・・・・・・・・・。南無妙法蓮華経。
次 四 誓(*) 衆生無辺誓願度 煩悩無数誓願断 法門無尽誓願知 仏道無上誓願成
結 奉 送(*) 唯願諸聖衆 決定証知我 各到随所安 後復垂哀赴。
【注】(*)は、導師が勤めます。
「差 定」の解説
差 定 「法要の次第」のこと。(字句の意味は、人を選んで各々役配すること)
道場偈 法要を行うことのの基本は、心身をしずめ釈尊のお悟りの世界に近づくこと です。そのために、
道場を清浄にし、お釈迦様の影現(ご出現)を念じ、三宝 (仏法僧)の来臨を願うのです。
*道場とは、菩提道場とも言い、釈尊が悟りを開かれた場所のこと。 仏道を志す人がいれば、
お釈迦様は必ずそこに影現され、そこは悟りの道場となる。
*「偈」とは、詩型(リズムを持つもの)のこと。
勧 請 み仏や神様にお出でいただくことを心からお願いすることです。
*勧請してお出でいただく諸尊とは、主に以下の通り。
仏部−−お釈迦様とその変化の働きを表わす「十方分身三世の諸仏」等。
菩薩部−法華経を末法の世に弘める役目の「地湧の菩薩」、人々の苦しみ を救 い、
仏道に導くために修行されている「観世音」・「薬王」等 の菩薩達。
弟子部−舎利弗尊者・目連尊者など、釈尊の優れた直弟子たち。
諸天部−四天王・鬼子母神等、仏道を歩む人々を守護する誓いを立てた諸天善神
開経偈 法華経を読誦するときに必ず唱えます。
お経を唱えようとするときは、身を整え心をしずめて、これから唱える法華 経にはなかなか
出会い難いことを思い、一心に唱えようとする気持ちを昂め るようにします。
読 経 法華経の肝要な諸品を読誦します。方便品、壽量品−自我偈(詳細は、後日。)
祖 訓 御書、御遺文、御妙判(妙法の意義をお示し下さった教え)、とも呼ばれます。
お勤めの際には、適宜選んで拝読し信仰の増進を計るようにしたいものです。
唱 題 南無妙法蓮華経と心からお唱えします。
*「南無」とは、「帰依・帰命=心からおまかせする」意。
従って、「南無妙法蓮華経」 とは、法華経に説かれている真理=お釈迦様の教え
にすべてをお任せします、という意味。
宝塔偈 読経・唱題の後にお唱えします。(「此経難持」・「難持偈」とも呼ばれる)
*法華経「見宝塔品第十一」に出てくる偈であるのでこう呼ばれる。
末法における法華経流布の難しさを説く。
回 向 自己の修めた善根・功徳を他の人々のためにも振り向けて、共に仏陀のお悟 りに至れます
ようにと願います。
四 誓 仏陀のすべての衆生を救おうという願いとその誓いです。
私たちも、「四誓」を唱えて、仏陀の大いなる慈悲と救済を確かめ、少しでも 仏陀のお悟りに
近づきたいとの願いを込めて唱えます。
奉 送 勧請した諸聖をお送りし、またの来臨を願うものです。
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